バトルロワイアル

仕事をはやく終わらせ,映画に行くことに決めた。かなり前から話題になっていた問題作である。
小説は,一見外国のものかと思わせる外装で見逃しがちだ。さっそく入手した。まだ,読んでいないが。日本映画を震撼させると言うからには「観てやろーじゃないか」と思ったわけである。

<役者・スタッフ>
監督は,「仁義なき…」シリーズでかなり味のある作品を作る「深作欣二」である。この人はかなり時間をかけて緻密な作品を作る。別名,深夜組と呼ばれている。役者は,あの,「ビートたけし」もでている。彼の淡々とした,でも味のある演技が好きだ。
眼力のある若手人気俳優「藤原竜也」,前田愛の妹「前田亜季」,たけし映画でデビューして実力派の「安藤政信」,私が好きな不器用役者「山本太郎」,ホラー映画でがんばった「栗山千明」などのすごい面子が集まっている。まあ,なんだかんだいって観たい映画だったんだけど。

<ストーリー>
中学3年の学級の生徒に殺し合いを強いる新法”BR法”。これに選ばれた城岩中学の生徒が無人島へ連行された。最後のひとりになる以外に生き残れない苛酷な条件の下、秋也と典子は助け合いながら逃げ道を探す。

<感想>
普通の安っぽい映画だったら,どうやって殺されていくかを追っかけていくだけになるに違いない。しかし,これは名監督が作っているだけあって,期待を裏切らなかった。もっと深いところまで丁寧に作っていてくれている。クラスメートだった42人が,殺し合いを強いられ選択する選択肢は「殺す」「殺される」「模索する」「逃げる」のどれかである。それをうまく表現している。善を表現しようとするならば,徹底的に悪をみるのもひとつの手である。この映画は「殺し合い」からそれを見せている。若者へのメッセージも含めて。ものすごいスピード感があり,よくできた映画。惨殺シーンなどが絶えられない人意外は必見です。

バトル・ロワイアル