uribou 約１ヶ月ぶりの剣道をした。寝違えて，首と左肩をいためていたがわくわくしていた。なんで怪我なんかしているんだろう。いったいどんな寝相だったのかはいまだ不明。昨年はこの時期に「肉離れ」したので稽古では気をつけようとおもいつついそいそと準備。友人と一緒に東京武道館に向かう。
15分くらい遅刻したが，受付で200円の参加費を支払い着替える。道場からは活気あふれる声が聞こえる。そこには男性の声は聞こえない。ちょっと違和感。なぜなら，女子だけの大きな稽古会に参加するのは初めてだから。この稽古会は，小林節子先生という女子剣道を推進している担い手の１人が主催している稽古会である。 いざ，道場に足を踏み入れる。すでに切り返しは開始されていた。１２０人程度が参加していたようで，道場は狭く全員が行う切り返しはまさに「イモ洗い状態」。段取りが悪く，混乱が生じていたようなので落ち着くまでは外から様子をみていた。落ち着いたところで，いざ，「イモ」になりにいった。
回り稽古で，何人かと稽古をした。一生懸命な気の強い女性がいっぱいいた。若い人よりも，お母さん世代がほとんどだった。段取りの悪さに，「やるぞ」という気持ち＋「不安」。しかし，せっかく来たんだからいろんな人と稽古して経験をつもう。 構えひとつからそのひとの「気質」と「信念」が見え隠れする。ある人は，「せっかく来たんだから精一杯やる」で考えなしに打って打って打ちまくる。ある人は「私はヒトと違うのよ」という感じで稽古にムラがある。ある人は「私は先生」という稽古しかつけない。なんだろう，男性とは違う「いやーな気持ち」がよぎる。稽古をしていても「???」。なんだろうこの違和感は。男性には感じないものがここにはある。「女性はやりにくい」そんな想いがよぎる。これは，いままで男性とばかり稽古をしていたせいか？ずっとそんな想いを抱きながら稽古をする。
「上に行こう」ふと思った。回る列は２つあった。上座の列は活発な稽古がされている。名前をみると見覚えのある名前ばかりがならんでいる。待っている人も稽古をしている人をじっと見つめて何かを得ようとしている。積極的な稽古をしている。私がいた下座は，なんか雰囲気が違う。「上に行こう」。 上座に行って並ぶ筑波の小林さんと稽古することができた。きれいな剣道をする。どこか雰囲気は日女体の鎌田さんを思わす。相手を見くびらず適所適所を抑えきれいな剣道をする方だった。自分の剣道が技が引っ張りあげられていくのが感じられる。竹刀の先から息をつめて張り合える。ここで違和感が払拭がされ調子があがってくる。よい人とあたった。このひとはいい稽古をする。初対面でこう感じる人は少ない。貴重な体験だった。
見ているだけで勉強になる人がいっぱいいた。上座側はすごかった。やっていても気が抜けない。１ヶ月ぶりの稽古で身体が重く動けない自分がそこにはいるのだが，その状態の中でもかなりよい稽古ができていると感じられた。手と足はバラバラだったりするし，張り切れていない，剣は手で動かしている，最悪の自分。しかし，稽古相手が引き上げてくれる。いいところを引き出してくれる。「宮城 佐藤」の垂れをつけていた彼女は学生時代にすごっかった筑波？のあのひとだった。いい稽古をしていた。どこにいても目を奪われた。
先日の毎日レディース剣道大会で優勝した，滝澤さんや保科さんもそこにいて，どんな相手にも手を抜かず一生懸命やっていた。あの大会の後，ということもあるのだが，多くの人が掛かるために並んでいた。私は保科さんのところにならんだ。よく稽古をしているに違いない動きのよさがある。よく伸びる面。相手をみて隙を見つけた引き面。間合いを詰めての出小手。充実している。身体が動かなくて空回りしている稽古相手も，自分の実力を引き出してもらっている。これはすごいこと。相手のことをちゃんと見てあげられる目をもっているということ。私もいつか保科さんや上座にいた何人かの充実した稽古をしていた人のようになりたい。 さて，保科さんとの稽古。私も前の空回りしていた女性と一緒で，打ち急ぎぎみで技が大きすぎる傾向がある。打突の正確さにかけているのは腕の力で打突している証拠。これは練習不足が顕著にでている。これから素振りでもして解消しよう。彼女はよく見ていた。やってみるとわかる。また，暖かい稽古をしてくれる。「ほら，このタイミングで打つんだよ」と聞こえる瞬間がある。最後，太鼓が鳴ったあとの「こい」という瞬間に正確な打突ができなかったのが悔やまれるが，すごく充実した稽古になった。保科さんからは，「打つタイミングがつかめていないな」と感じた稽古だったのかも知れない。
不思議と疲れは感じない。面白かった。
ちょうどこの後，しばらくして稽古会の稽古は終了した。 マナーが悪い人も何人かいて「うーん」と思ったのだが，最終的には発見の多いよい稽古会だった。小桜さんもがんばって稽古していた。ユッキは相変わらず元気でかわいかった。次回も参加しよう。