平田オリザさんの現作「幕が上がる」は2012年頃に出た作品。演劇部を通して成長していく様が描かれていた。ただ、平田さんは演劇のプロで、私が高校、大学で舞台にのめり込んでいたときに観た作品は、地味に見えるけど深くて面白い舞台ばかりだった。小説も、もちろん演劇を深く知る人が書いたからこその共感を得られる内容も多く面白い作品だった。
映画は、ももクロがへんなアクセントをつけることなく爽やかに演じ、アクセントをつける部分は脇役がすべて背負い、彼女らはただひたすら、あの「幕が上がる」瞬間に向けて一所懸命駆け抜けている。黒木華(はる)さんがいたからこそビシッとしまったいい作品だったとおもう。アイドル映画という枠にとらわれないで、青春映画としてみるといい。
舞台裏を見せてくれる映画「幕が上がる、その前に」も観たけど、1つの作品を作り上げていく面白さが見られて良かった。舞台もあるようなので、チケットがとれれば観に行こうと思う。