松葉杖の旅

asama 今日は激動の一日だった。

朝8:50に家を出て、旅スタート。
気持ちはDoor to Door でしたが、実際は全然違った。
やっぱり松葉杖ありは、普段の健康な時とは違い、予想以上に時間が必要だった。

1)電車の乗り換えとエスカレータの距離
これは事前に次の駅のエスカレータの近い位置などを確認したとしても、
そこに移動するのには、結構な距離を歩かねばならず、そのエスカレータのある場所が、必ずしも目的の出口に近い訳じゃなくかえって遠回りになることがある。また、タクシー乗り場などに移動するにもかなり歩いた。

→どっぷりはまり、歩き回りました(^^;)
→便利なことを得るために多くの不便が待ち構えていた。

2)歩行速度の違い
歩く速度を測ってみた。100mを歩くのに、松葉杖付きの今の私の場合、休憩も含め10-15分かかった。出発前は3倍時間を診ればいいやと思ったが、だいたい健康時の3-5倍の時間がかかった。個人差はあるだろうが。

3)待ち時間多し
人混みの事故を避けるには、人の流れの切れ目を狙わないといけないことがわかった。 電車を降りたときの人の流れが切れてからエスカレータに乗る。路線乗 り換えのために、通りをクロスする場合は、主流の人の流れの切れ目を狙って行く必要がある。間合いを計りつつの移動だった。
これで思ったより時間がかかる。

4)人々の良心の受け止め方
おおこの車両は空いていると思い山手線に乗ったが、空いていたのは座席に座りつつ失禁している方(元気そう)がいたから。床がぬれており、滑ってはいかんと移動。

その際に多くの人の良心を垣間見ることができたとともに心苦しい部分もあり、急いで移動してしまった。つまりは「席をこの人に譲ってあげなければ」の優し い人々。実際に立ってくれて譲ってくれようとした男性も2名。ありがたかったが、素直に行為に甘んじきれない自分もおり、申し訳ないことをした。

「自分は健康なんです(健康でありたい?)」のプライドが邪魔した。

結局は、優先席が空いていたので、そこに座らせていただき、行方を見守ってくださった方々の期待?には答えられたのかと。

5)急がないとというプレッシャー
たとえば自動改札口を通過しようとすると、両手にある松葉杖をどうにかして切符をさし込む日必要がある。これにはロスタイムが生じるので混んでいる東京駅の場合、秒単位で人がその自動改札口を通過する。その波に乗ろうとすれば、急がなければというプレッシャーが出てくる。
※2回目の改札口通過は、駅員のいるところからゆっくり入るようにした。

エスカレータも実は同様のプレッシャーがある。
つまり、不用意に乗ると、足の置き方、松葉杖の位置などによってはバランスを崩すことがある。だから乗るためには段差2段分は見送ってリズムとタイミングを見計らって乗る必要があった。これは、後ろから来る人に迷惑をかけてはいけないと思いもあり、葛藤した。
→正しいチョイスはエレベーターなのかな?という気がした。

以上は全部主観なので、読み流していただければ幸いですが、これらを通してバリアフリーってものすごく難しいことなんじゃないかと思ってしまった。

人間には応用力があるので、経験を積み重ねることにより効率化はある程度はかられていくのででしょうが、初心者だったっために回り道ばかりな旅をした。

たとえば健康な時に、同じ状況の出張だったならば…、10時に出て、19時にはかえってこれます。今日の私は 8:50に家を出て、帰宅したのが22:14。約4時間半、余分に時間をつかった。これってすごい差だ。

体はただいま上半身を中心に筋肉痛です。状態は大学での剣道合宿2日目午後の疲労感くらい…。腕を重力に任せて垂らしていたって痛い(T△T)

帰ってきたときにお迎えに旦那と旦那は母が来てくれて、「よく帰ってきたね(^―^)」の笑顔で迎えてくれ、これがなによりも一番のご褒美だった。

もしかしたら無謀だったかもしれない旅をなんとか終えることができてほっと一安心。

次の出張は松葉杖とれてからにしようと、強く心に刻んだ旅だった。

やっぱり健康が一番。